突然ですがみなさん、カレーを作ったことはありますか?
私はカレーが大好きで、週に一回は必ずカレーを作っています。
カレールーで普通に作っても美味しいのですが、
ちょっとした手間を加えるとさらに美味しく作れちゃうんです!

今回は新潟にある有名老舗レストラン「OPUS」の店主兼シェフである
笛木さんから「マジでヤバいカレー」の作り方をレクチャーしてもらいました。

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シェフ笛木さん
新潟の老舗レストラン「OPUS」の2代目店主。
フランスのニースにある三つ星レストランで修行を経たのちに新潟へ帰郷。
亡き父親の後を継ぎ料理の腕を振っている。


 MOMOMOGA編集部:
本日はよろしくお願いします。カレーって普通に作るだけでも美味しいじゃないですか。それがさらにウマくなるってもう無敵じゃないですか?下手したら朝昼晩とカレーになっちゃうかもしれないですね!

 笛木さん(以下シェフ笛木)
 
君まさかあれで満足してるの?あんなのね、未完成ですよ。カレーの体をなしてない。私に言わせればカレーもどきです。真のカレーはね、時間をかけて旨味をじっくり引き出したカレーのことを言うんですよ。本場インドではね……

 MOMOMOGA編集部:
(うわ。ヤベェ人呼んじゃったよ…)  えー、前置きはこれくらいにして、早速取りかかりましょう!早く食べたいですし。

 シェフ笛木:
私のカレーは本格派ですので時間をかけて作ります。1時間やそこらじゃ終わらないので、
覚悟なきものは作れません。真の料理人は味のために時間を惜しみなく使うのです。
ではまず旨味を引き出すために下準備をしましょう。

まず2匹分の鶏ガラを青葱と生姜を入れて強火で煮て、硬いアクを取ったら魚粉を入れて3時間弱火で煮ます。野菜を入れるとアクを取りやすくなります。魚粉は旨味をさらに引き出します。
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MOMOMOGA編集部:
ちょ……今なんて?三時間!?

シェフ笛木:
そうですよ。何か問題でも?言いましたよね?半端な覚悟では作れないと。旨味は時間をかけて野菜や肉を煮込んで引き出すのです。欧米ではそうです。調味料を適当に入れて終わりではありません。私が修行していたニースの三つ星料理店では仕込みに数時間かけていました。仕込みを怠るものに真の料理は作れません。


──3時間後


シェフ笛木:
できましたね。ですがこれはまだ序章にすぎません。次は具材を調理しましょう。たまねぎ、にんじん、しめじ、豚肉、いか、こしょう、ガーリック、マギーブイヨン、粉鶏がらスープを入れて、オリーブオイルで炒めます。

MOMOMOGA編集部:
ファッ!? 鶏ガラで出汁を取ったのに鶏ガラとブイヨンを加えるんですか?
味濃過ぎて食べれなくならないですかそれ?

シェフ笛木:
いちいちうるさいですね。いいですか、料理は掛け算です。旨味と旨味をミックスすることで爆発的な旨味が生まれるのです。それに具材には味が付いてません。味をつけるのは当然です。この後トマトジュースと魚粉を入れてさらに炒めます。

MOMOMOGA編集部:
(味覚大丈夫なのかこの人…? てかホントに料理人?) な、なるほど。

 シェフ笛木:
(冷蔵庫を見ながら) トマト缶があった!これにしましょう!魚粉と水を加えたら、このまま汁がなくなるまで炒めます。

──40分後

 
シェフ笛木:
さて、具材とスープができました。いよいよカレールーを投入します。「ジャワカレースパイシーブレンド」「ジャワカレー中辛」「バーモントカレー中辛」の3つをブレンドします。バーモントカレーはクソ甘なので少しでいいです。それから魚粉を入れてうま味をプラスします。

MOMOMOGA編集部:
(味と味が喧嘩しないか、それ? てかもうダメだろこのカレー……はやくなんとかしないと……)三種類も使うんですか!?その発想はなかった。どんなカレーが出来上がるか楽しみですね!

シェフ笛木:
さて、ここからが本番です。魚粉を入れてかき混ぜながら、弱火で10時間煮込みます。

MOMOMOGA編集部:
お、おお…で、では私は次の取材があるので失礼させていただきます。
完成したら教えてください。それでは!


「このカレーはヤバい 」と私の霊感が言っている気がしたので、私は逃げるようにその場から離れました。もしあのカレーを食べていたらと思うと、恐怖で震えが止まりません。少なくとも私にとっては何も手を加えないいつものカレーでじゅうぶんです。