MOMOMOGA(モモモガ)

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新南魚沼の街に着任してから、二週間が過ぎ去ろうとしていた。クレーターの無い幸福な土地の上に立つ古くからの都市は、しかしヴォイチェクの心に失望をもたらしただけであった。着任早々、着替えを詰めたピギーバックは丸ごとストリートチルドレンの一人に持ち去られ、その

「市長、市議会、及び地元の商工会の支持はほぼ取り付けた……か。財界というよりは地元の名士たちですが、よくぞこの国を見捨てずにいてくれました。おかげで、オザーバ幹事長たちに対抗するためのささやかな基盤が私にも出来ました。とはいえ、このまま待っているだけでは

「それでは、よろしくお願い致します。すみませんなぁ、ホントに」ドアがゆっくりと閉ざされるまでの間、深く折った腰を戻すことも無く、カークランドは頭を下げ続けた。やがて家人が家の奥へと去ったことを確認してから、ようやく彼は姿勢を戻した。一方の手で腰を叩きなが

マグカップを持ち上げたヴォイチェクの手が止まる。やれやれ、といった風に、プリスタフキンの口元に苦笑が浮かんだ。お見通しだったか、とヴォイチェクの顔にも苦笑が浮かぶ。「後方の実務もろくに知らんパイロット崩れに出来る即席の仕事といったら、せいぜい捕虜の尋問官

「――久しいな。どうした?飛べなくなった飛行機乗りの生き方でも教わりに来たのか?」「元気そうだな、プリスタフキン。……ま、そんなところだ。ご覧の通り、飛べないパイロットの仲間入りだ」「魚沼にも大したパイロットがいる。俺でも出来なかった、シュトリゴンの長の

普通に歩くことが出来る、という状態がどれほど恵まれたものであったのか、今なら嫌というほどヴォイチェクは理解出来る気分であった。厳しい訓練に耐え続けてきた身体であればこそ、この程度の期間で回復出来たことは事実なのだが、その代償として彼は「回復出来ない」傷を

「えーと、ちゃんと話をしようとは思っていたんだよ。ちゃんと」「全部終わってからのつもりだったでしょ」「う……図星」「全くこの子は……」とはいえ、たまにチェックしている成績が落ちているわけでもないし、クラブをサボっているわけでもない。自分の昔を思い出せば、

故郷と比べれば格段に温暖なニューヨークでは、11月に入ったからといって真冬用のガウンを羽織る必要が無い。長袖の綿シャツか薄手のパーカーにでも袖を通しておけば、少なくとも室内なら問題の無い程度の涼しさだった。毎日ポストに押し込まれている複数の新聞の朝刊に目を

「さて、カークランド首相はこの後すぐに魚沼へと帰国したわけですが、マクワイト記者、今後魚沼政府はどのように今回の石川による侵攻に対処していくと想定されますか?」「はい、ええとですね……実際にはかなり厳しい対応を強いられるのではないかと思われます。というの

カメラのサブモニターに、「OBCナイト・ニュース」のタイトルロゴが踊る。緊張とは常に同居を強いられる職場が、今日は一段と張り詰めているようにレベッカには感じられた。それは、伝えるべきニュースの内容か、報告者としての自分の緊張か――。「こんばんは、OBCナイト・

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